ナノバナナで画風・絵柄を指定する方法|プロンプトの書き方とブレを抑えるコツ
ナノバナナ(nano banana)で画風を安定させるプロンプトの書き方を解説。画材・線・塗り・色の4軸に分ける指定方法と、コピペで使える画風プロンプト例をまとめました。
ナノバナナ(nano banana)で「思ったとおりの絵柄にならない」原因のほとんどは、画風の指定が曖昧なことにあります。「おしゃれな感じで」「アニメ風で」といった指定は、AIにとっては範囲が広すぎて、毎回違う解釈をされてしまいます。
画風を安定させるために押さえるべきポイントは次の3つです。
- 形容詞ではなく「画材・技法」の言葉で指定する:「かわいい」より「水彩」「太い主線」のほうが伝わります
- 言葉より参照画像のほうが確実:ナノバナナは画像を読み取る精度が高く、1枚渡すほうが早いです
- 要素を分解して指定する:線・塗り・色・時代感を分けて書くとブレが減ります
この記事では、実際にコピペして使える指定の型と、画風がブレたときのチェック順を解説します。
※2026年8月時点の情報です。
画風がうまく指定できない3つの原因
まず、なぜ思ったとおりにならないのかを整理します。
原因①:形容詞だけで指定している
「おしゃれ」「きれい」「エモい」といった言葉は、人によって思い浮かべるものが違います。AIも同じで、こうした語だけでは方向が定まりません。
結果として、生成のたびに絵柄が変わる状態になります。感想の言葉ではなく、絵を構成している要素の言葉に置き換えるのが第一歩です。
原因②:画風と内容の指示が混ざっている
「制服の女の子が夕方の教室でこっちを見ている、アニメ風、やわらかい光」のように全部を一続きで書くと、AIがどこまでを画風の指定と受け取るかが不安定になります。
「何を描くか(主題)」と「どう描くか(画風)」を分けて書くだけで、再現性がはっきり上がります。
原因③:指定が多すぎて競合している
「水彩風」「厚塗り」「アニメ塗り」を同時に指定すると、AIはどれかを優先するか、中途半端に混ぜます。
画風の指定は1つの軸につき1つが原則です。塗りを2種類指定していないか、生成前に見直してみてください。
画風は「4つの軸」に分けて指定する
画風の指定は、次の4軸に分解すると整理しやすくなります。1軸につき1つずつ選ぶイメージです。
| 軸 | 指定する内容 | 語彙の例 |
|---|---|---|
| ①媒体・画材 | 何で描かれているか | 水彩、油彩、色鉛筆、コピック、デジタルペイント、切り絵、木版画 |
| ②線 | 主線の有無と質 | 主線なし、細い均一な線、強弱のある筆線、太いマーカー線、ラフな鉛筆線 |
| ③塗り | 陰影の付け方 | アニメ塗り(2値の影)、グラデーション塗り、厚塗り、フラットな塗り、ハーフトーン |
| ④色彩 | 全体の色の傾向 | 彩度低め、パステル調、モノクロ+差し色、暖色寄り、限定4色 |
コピペで使える画風プロンプト例
4軸を組み合わせると、次のような指定になります。そのまま使えるようにまとめました。
| 作りたい雰囲気 | プロンプト例 |
|---|---|
| アニメ調 | 細い均一な主線、2値のアニメ塗り、彩度やや高め、影は青みがかったグレー |
| やわらかい水彩 | 主線なし、水彩、にじみとムラを残す、彩度低め、余白を多く |
| 絵本風 | 色鉛筆、輪郭は茶色のラフな線、フラットな塗り、暖色中心、紙の質感 |
| レトロアニメ | 強弱のある筆線、フラットなセル塗り、彩度低めの限定色、粒状のノイズを乗せる |
| 厚塗りイラスト | 主線なし、厚塗り、光源をひとつに絞る、コントラスト強め |
| モノクロ漫画 | 白黒、強弱のある主線、ハーフトーンのスクリーントーン、ベタとホワイトを使う |
| シンプルなベクター調 | フラットな塗り、輪郭線なし、限定4色、影を落とさない |
使い方のコツは、この画風ブロックを毎回そのままコピペして、主題の部分だけ差し替えることです。画風の文言を固定すれば、キャラや構図を変えても絵柄が揃いやすくなります。
主題・構図側の書き方についてはAIイラストのプロンプトの書き方|基本構成と失敗パターン別の直し方で詳しく解説しています。
言葉より確実なのは「参照画像を渡す」
ナノバナナの強みは、参照画像の特徴を読み取って反映する精度の高さです。画風の指定に関しては、言葉を積み重ねるより手本を1枚渡すほうが早く近づきます。
参照画像の渡し方
画像をアップロードしたうえで、次のように役割を明示します。
- 「この画像の画風で、別のキャラクターを描いて」:絵柄だけを借りたいとき
- 「この画像の塗り方だけを、こちらの線画に適用して」:塗りのみ借りたいとき
- 「この画像の色使いを参考に、色だけ合わせて」:カラーパレットを揃えたいとき
ポイントは「画像の何を参照してほしいのか」を言葉で限定することです。ただ「これを参考に」とだけ書くと、構図やポーズまで引きずられることがあります。
参照画像に向いているもの・向いていないもの
- 向いている:画風の特徴がはっきり出ている1枚。線・塗り・色の傾向が一貫しているもの
- 向いていない:複数の絵柄が混ざったコラージュ、解像度が低くて線がつぶれている画像、背景が情報過多なもの
なお、他人の作品を参照画像に使うのは避けてください。画風・作風そのものはアイデアにあたり著作権の保護対象外とされていますが、参照画像として直接渡すと表現そのものが近づきやすく、実務上のリスクが上がります。この点はAIイラストの商用利用と著作権で詳しく整理しています。
やってはいけない指定:作家名・作品名
手っ取り早いからと「◯◯先生風」「△△(作品名)のような絵柄で」と指定したくなりますが、これは避けたほうが安全です。
理由は2つあります。
- 実務上のリスク:出力が特定の作品の表現に近づきすぎる可能性が上がります。商用で使う場合、権利関係の確認が難しくなります
- 再現性が低い:AIがその名前をどう解釈するかは不安定で、意図した絵柄になるとは限りません
代わりに、その絵柄の「特徴」を4軸の言葉に翻訳して指定してください。たとえば「レトロな少女漫画風」と言いたいなら、「細く繊細な主線、大きな瞳にハイライトを多く、スクリーントーン中心の塗り、花の背景効果」のように分解します。こちらのほうが安全で、しかも狙った絵柄に近づきます。
複数枚で画風を揃えるには
1枚だけ狙いどおりに出せても、シリーズで揃わなければ実務では使えません。複数枚で画風を統一するコツは次の3つです。
- 画風ブロックを一字一句同じにする:語順や言い回しを変えるだけでも結果が動きます。テキストとして保存しておき、毎回コピペしましょう
- 最初に出た「当たり」の1枚を参照画像として使い回す:以降はその画像を渡して「この画風で」と指定します
- キャラの一貫性は別の問題として扱う:画風が揃っても、同じキャラに見えるかは別の技術です
キャラクターの同一性を保つ方法はAIイラストで同じキャラを描く方法|キャラ固定・一貫性を保つコツ、表情のバリエーションを揃える方法は表情差分の作り方|同じキャラに見せるコツとAIでの時短方法で解説しています。
画風がブレたときのチェック順
思ったとおりにならないときは、次の順に確認すると原因を切り分けられます。
- 塗りの指定が2つ以上入っていないか → 競合していると中途半端になります
- 形容詞だけになっていないか → 画材・線・塗り・色の言葉に置き換えます
- 主題の説明が長すぎないか → 内容の指示が多いと画風の指定が薄まります
- 否定形を使っていないか → 「リアルすぎない」より「デフォルメ強め」と肯定形で書きます
- 参照画像を渡しているか → 言葉で3回直すより、画像1枚のほうが早いことが多いです
それでも合わないときは、いったん画風だけを指定して、シンプルな主題(バストアップの人物1人など)で出してみてください。画風の指定が効いているかどうかを、主題の複雑さと切り離して確認できます。
画風を固定して量産したいなら
ナノバナナは画風指定にも強いモデルですが、イラスト制作の現場で「同じ絵柄で何十枚も」となると、毎回プロンプトを打ち直す運用は負荷が高くなります。生成回数の上限もあるため、試行錯誤に枠を使い切ってしまうこともあります(詳しくはナノバナナは無料でどこまで使える?)。
自分の絵柄を軸に量産したい場合は、copainterのカスタムモデル(学習機能)を使う方法もあります。自分の絵を学習させることで、プロンプトで毎回画風を説明しなくても、絵柄を保ったまま生成できるようになります。
- プロンプトに使った画像や生成結果がAI学習に使用されない
- 線画・着彩・ポーズ変更など、工程ごとの機能がそろっている
- 自分の絵柄を学習させたカスタムモデルを作れる
まとめ
ナノバナナで画風を指定するコツは、形容詞をやめて「画材・線・塗り・色」の4軸に分解すること、そして言葉で足りなければ参照画像を渡すことの2点に尽きます。
作家名や作品名での指定は、再現性が低いうえに商用利用時のリスクも上がるため、特徴を言葉に翻訳して指定するようにしてください。狙いどおりの1枚が出たら、それを参照画像として使い回すのがいちばん確実な量産方法です。
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