copainter の学習機能で、精度の高い自社専用AIモデルを作るコツ

AI学習を成功させるための実践的ポイント紹介

copainter の学習機能で、精度の高い自社専用AIモデルを作るコツ

copainter に新しく「学習機能」が搭載されました。
この機能を使うことで、自分だけのキャラクターや画風をAIに学習させ、より一貫性のある出力が可能になります。

学習は「どのようなデータを、どの程度用意するか」に尽きます。
この記事では、学習を精度高く行うための「コツ」、特にどのような画像を用意すればよいかをご紹介します。
この記事を読めば、どなたでもより高精度な学習を実現できるようになります。

※現在、学習機能は法人向けのEnterprise プランのみで利用できる機能になっています。Enterprise プランのご相談は以下からお願いします。


1. 学習に使う画像を選ぶコツ

統一感を重視する

同じキャラクターや画風をAIに覚えさせたい場合は、異なるテイストの画像を混ぜないことが重要です。
例えばキャラクター学習の場合、同じキャラクターの同じ服装で学習させてください。別の服装を混ぜてしまうと、出力時に服装が混ざることがあります。もし別の服装でも出力させたい場合は、その服装ごとに学習を行い、別モデルを作成してください。
※データが不足している場合は、後述のAIアシスタントを活用してデータ量を補ってください。

解像度はできるだけ高めに

細部まで描かれた画像を使うと、AIの再現度が高まります。解像度が低く細部が潰れている画像を用いると、その潰れた状態を正として学習してしまいます。

目安としては 短辺1000px以上 の画像をご用意ください。1000px以下の画像が多いと、生成画像がぼやけたり、精細さが失われる原因になります。ただし必要以上に高解像度である必要はなく、短辺1000px以上であれば十分です。

透かしや文字、吹き出し入りの画像を避ける

透かしや文字、漫画の吹き出し、あるいは異なるテイストの背景が入っている画像は、結果を乱す要因になります。できるだけ学習対象が明確にフォーカスされた素材をご用意ください。
※データのクリーンアップには、AIアシスタントを活用すると便利です。


2. データ量のバランス

最低10枚以上で学習可能

10枚あればある程度の学習は可能ですが、20枚以上あるとより安定します。できる限り20枚以上のデータをご用意ください。

データ量は20枚〜50枚程度が安定しやすい

学習機能は、20枚〜50枚程度の枚数で学習させることを前提として構築しているため、20枚〜50枚程度の枚数が安定しやすいです。ただし、枚数は多ければ多いほどよいわけではありません。一貫性が高い画像の枚数を増やすほどAIが特徴を深く理解します。枚数にこだわるあまり品質の低い画像が混ざると精度が下がることがあります。無理に枚数を揃えるよりも、一貫性の高い画像で揃えることを優先して学習に用いてください。
ただし、特徴的な絵柄の学習などでは、50枚では不足する場合があります。そういったケースでは100枚など、枚数を増やして学習させると精度が上がる可能性があります。

【おすすめ】AIアシスタントを活用して学習データを用意する

素材が不足している場合は、copainter のAIアシスタントで様々なポーズや構図のキャラクターを生成し、学習データとして活用すると精度を高めやすくなります。

生成時には、テキスト指示だけでなく、サンプルのポーズを参照させる方法も有効です。
また、漫画の吹き出しが入った画像は、AIアシスタントに「吹き出しを消してください」と指示してクリーンアップすると良いでしょう。

AIアシスタントでキャラクターの学習データ不足を解消する例

3. 学習後のテストと調整

まずはシンプルに生成

学習が完了したら、実際に生成テストを行いましょう。
学習したモデルは「線画AI」「着彩AI」「画像変換AI」で使用できますが、必ずしも全てで同じ精度が出るとは限りません。特に着彩AIは精度を出すのが難しいため、ある程度の品質で妥協し、人の手で修正する前提で活用されることをおすすめします。

生成された画像を確認してシューティングする

表情やポーズが弱いと感じた場合は、その要素を補う画像を追加して再学習すると改善します。
なお、現時点では「既存モデルに素材を追加して再学習する」機能はありません。そのため、どのデータで学習したかを手元で管理することも重要です。

繰り返しの調整が前提

copainter の学習機能は、誰でも一定水準のモデルを作れるよう設計されていますが、一度で完璧なモデルができることは稀です。何度か学習を繰り返し、データの質を改善していくことが成果につながります。


4. 応用のヒント

  • 表情差分の生成
    笑顔・怒り・泣き顔などを学習させておくと、表情差分をスムーズに生成できます。AIアシスタントで表情差分を作成することもできます。
    参考記事
  • 衣装差分の展開
    衣装ごとに別で学習を行うと、精度の高い衣装差分モデルを作成できます。
  • 三面図や多角度の学習
    正面・側面・背面を学習させると、多角度の生成に役立ちます。三面図を生成する際もAIアシスタントが活用可能です。
    参考記事

まとめ

学習機能は、準備と工夫次第で精度が大きく変わります。

  1. 画像を厳選する
  2. データ量はできれば20枚以上、最大200枚を活用
  3. AIアシスタントで素材を補強する
  4. テストと調整を繰り返す

これらを意識することで、copainter を使った創作がさらに自由で楽しいものになります。Enterprise プランをお悩みの方は以下からご質問をしていただければと思います。